やりがいを求めて転職したベンチャー企業の現実とギャップ

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自身の成長を感じられない…転職は正しい選択なのか？

本日はよろしくお願いします。早速ですが、岡田さんは本業では何をしているのですか？

岡田　本業は所謂スタートアップと呼ばれるようなベンチャー企業で、エンジニアとして働いています。人数もまだそれほど多くはないベンチャーですので、私の業務は開発からディレクションまで幅広い分野に渡っています。

働き方についてはどうでしょうか。やはり忙しいですか？

岡田　朝10時から終電手前くらいまで働くことは多いと思います。前職は外資系の大手のITベンダーで、非常にホワイトな労働環境だったのですが、今は逆に忙しすぎるなぁと感じています。

ちなみに、岡田さんはなぜ転職したのでしようか？

岡田　前職では、ホワイトすぎる労働環境で自身の成長の実感が乏しく、今後のキャリアをどうしていくか悩んでいた時期がありました。いろいろなベンチャー企業のイベントを回ったり、転職活動をしていたときがあるのですが、そんな折に、とあるイベントで現職の社長と知り合いました。

その時は、非常に生き生きとしていて魅力的な人物だなぁという印象を持ちました。その後、「ウチで一緒に働かないか？」というお誘いをいただき、これもタイミングかと思って転職を決意しました。転職して数年が経ちますが、本当に転職するべきだったのだろうかと思うこともあります。

厳しい現実に直面。やはり『お金は大事』

岡田さんは副業ではどのようなことをやっていますか？

岡田　エンジニアとして受託開発を行っています。知り合い伝手に獲得した案件をいくつかこなしている状況です。平日早めに帰れた日や休日の時間を使って副業をしています。

なぜ副業を始めたのでしょうか？

岡田　切実な話なのですが、本業の給料が低すぎるからです。スタートアップへの転職は、給料が低くなるのは知っていましたが、自分自身の感情も高まっており、お金よりもやりがいを重視して転職しました。前職で結構もらっていたこともあって、給与が下がることがここまでキツイものとは想像していませんでした。

家も都心から引越し、友人との飲み会も少なくなっていき、仕事以外の楽しみがどんどん減っていきました。経営陣は会社が成長すれば給料も上がると話していたのですが、会社は着実に成長していると聞いているものの、給与はさほど上がっていません。

前職の同期と話をすると既に1,000万円近くもらっていて、結婚して都心にマンションを買ったという話を聞かされ、独身賃貸の私は何だかなぁーと思ってしまいました。前職では私もそれなりに評価されていたので、在籍していれば同じような状況になっていたのかと思うと後悔もあります。

そんなことを考えているときに、知り合いから「こんなもの作れない？」というシステム開発の相談を受けました。頑張れば2週間もかからず作れてしまう内容だったのですが、提示された金額は40万円でした。ぶっちゃけて話せば、今の給料より高いです（笑）この体験から私の副業が始まりました。

副業をして良かったと思いますか？

岡田　都心への引っ越しも完了し、多少贅沢もできるようになり、止めていた親への仕送りも再開できました。全てではないと思いますが、やっぱり『お金は大事』です（笑）やりがいを求めてベンチャーに転職を決意する前に、お金のことを真剣に考えることをお勧めします。

今後のキャリアはどのように考えていますか？

岡田　今の職場は、やっている事業内容自体は面白いのですが、費用対効果が見合いません。したがって、副業がある程度軌道に乗ったら、もっとホワイトな企業に転職するか、あるいはフリーランスとして独立しようと思っています。

そのことを今の経営陣は知っているのですか？

岡田　もちろん知りません。副業をやっていることすら言っていないですし、そんなことを周りに話せば場が白けてしまいますから。事実として、私がいなくなると今の会社は結構つらいと思いますので、今後どのように経営陣に話していくかは考えなければなりません。

これから副業にチャレンジしようとしている人に一言お願いします。

岡田　特にホワイト企業に務めている方へ、仕事の刺激が足りないと感じたら『転職』ではなく、まずは『副業』を始めましょう！と言いたいです。わざわざ転職をしなくても、副業で刺激を得ることは可能だと思います。言葉を選ばずに言えば、わざわざ忙しい環境に身を移すよりも、ホワイト企業を存分に使い倒した方が賢いと思います。

本日はありがとうございました。